平成12年くんち

平成12年くんち・八幡町


弓矢八幡祝い船・剣舞・山伏行列

 八幡町は長崎の町の真ん中を流れる中島川沿いにあり、昔は紙すきが行われていたので紙屋町と呼ばれていました。延宝八年(1680)天台宗の修験者(山伏)がこの地に京都男山八幡宮を観請し白鳩山大覚寺南岳院を創建しました。その時より町名は八幡町となりました。

 八幡様は弓矢の神様でもありますので、傘鉾の飾(だし)にも弓矢と八幡様の使いである鳩が配してあります。輪はしめ縄、垂(たれ)にも男山八幡の景色に白鳩二羽が描かれています。おまけに傘鉾の担ぎ手さんの衣装は古風な狩衣仕立て。なんとも神々しく優美です。
 先曳きのお子さん達は山伏の扮装で、本物の山伏さんがほら貝を吹きながら登場する後に続いて入場します。その後、子供の組と、若い娘さんたちの組による剣舞の披露がありました。武道好きとしてはその出来をとっても楽しみにしてましたが、やっぱり刀の扱いは難しいですよね(抜刀・納刀をそう短期間にマスターされちゃ、お姉さんも困ります)。想像していたよりも刀を使っての動きは少なく、扇子や鞘に納まったままの刀を扱う動きが多かったです。でもルックスはばっちり!赤紫の着物に鉢巻きがとっても素敵でした。
 弓矢八幡祝船はのぼりや帆が和風で、ちょっと新鮮でした。根曳きのお兄さん達も勇ましく、船の動きはかなり豪快!軋む車輪に舞う砂ぼこり!!

 途中、船の舳先にある箱を開いて、中から鳩が飛び立つという演出もありました。


 どうです?この気合十分のお兄さん達!片肌脱ぎの下の着物の朱色がとっても奇麗。惚れますね。

 庭先回りでじっくりと船を見させていただこうと思っていたのだけど、町中ではなかなか会うことができず、最後の最後、船が町へ戻っていくところで追いつきました。暗くてよく見えなかったです。剣舞の方達にもぜひ間近でお会いしたかったな。


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長崎雑記帳